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読書会のシチュエーション by ヤナイチ このエントリーを含むはてなブックマーク

「読書会」というは形態は、これからもっとポピュラーになるだろうし、今後おそらく
出版社にとっても、重要な場になると思われます。


実際にやってみて、お手軽なのに強力なインパクトを与えてくれるコンセプトなんです
よね「読書会」。


一人で黙々と読んでいた「本」が突然、立体的になって「生もの」になる。
「本」という共通フォーマットがあるから、それ以外の「場」のスタイルはいくらでも変化
させることができる。


一冊の本を媒介として、人の多様な生き方が交錯する。これが醍醐味。

そんな「読書会」の面白さを上手く表したのが

『ジェイン・オースティンの読書会(The Jane Austen Book Club)』ですね。

原著が2004年に発刊され、日本語訳は2006年2月に白水社から刊行されてます。
2007年に映画化、日本でも2008年に公開されたので記憶に新しいところ。

福岡で「読書会」を始めたのが2008年の4月からでしたから、タイムリーだったのですね。

映画見るなり「おお、これこれこれっ!この面白さ!」って思いましたもの。


『ジェイン・オースティン・・・』の読書会のスタイルは、ひとりの妙齢女性の提案から
始まります。

縁あって集められた女性5人と男性1人の計6人。

この縁のつながり方も読書会の醍醐味です。

読書会のサイクルはだいたい月1回、メンバーそれぞれの家でワインや美味しい食事を
味わいながら、ホームパーティ的に進行します。


オースティンの6つの長編作品を、1作品づつ、毎回ファシリテーターを決めて実施。
半年で完結。

唯一の男性参加者が、全くオースティン作品に興味がないSFマニアだった・・・と
いうところにもリアリティがあるんです。

オースティンが好きで、SFなど見向きもしない女性と、その対極の男性。そこに接点
があると「幅」が広がるんです。立体的になるんです、互いの人生が。

誰にでもありそうなこの様子が面白いですね。

本の面白さにも出会ってしまうし、そこにいる人の面白さにも出会ってしまう。うーむ、凄い。


映画は、読書会をテーマに、参加者の群像劇で構成されています。

実際に自分達が読書会をやる際に、今日の参加者の、読書会以前と読書会以後の
生活を俯瞰で映画的に眺めると


『ジェイン・オースティンの読書会(The Jane Austen Book Club)』プレイができて
しまうのです。これは楽しいっ!(すいません、勝手に妄想して・・・)


「読書会」に興味のある方は、ぜひ小説かDVDをチェックされたし。


さて、現在開催している福岡での「読書会」のシチューエーションについて書いておきましょう。


キャッチ:モノローグからダイアローグへ

開催:月1回 毎月下旬  

場所:2箇所を交互に使用「福岡市文学館2F会議室」「中央区大名のオフィス」

参加者:都度募集(mixiのコミュニティにて管理)

テーマ本:毎月開催日程を決める際に決定、募集の際に発表

ルール:テーマ本しっかり読んでから来ること

参加費:会場費、食事代割り勘


毎度10名前後の参加者で、1〜2名の初参加の方がいます。
女性は2〜3人くらい毎回います。うまく新陳代謝している感じ。

「福岡市文学館2F会議室」の場合は、読書会をそこで2時間、終了後は行ける方で懇親会。
懇親会の場所は毎回変わります。


「中央区大名のオフィス」は、リーダーであり、この「読書会ポータル」の運営者でもある
てらサンのオフィス。全面ガラス張りのとっておきの部屋です。

ここで開催する際は、飲みながら、食べながら語る。
まさに『ジェイン・オースティン・・・』スタイル。


さらに、昨年末の「特別バージョン」では、海沿いのBARを貸切にし
「今年の1冊!発表会!!」と題して開催しました。

趣向を凝らして、それぞれにプレゼン本+プレゼント本の2冊&各自食べ物を
持ち寄るというスタイルで実施しました。予想以上に盛り上がるものです。

繰り返しになりますが

「本」という共通フォーマットがあるから、それ以外の「場」のスタイルはいくらでも
変化させることができる。

これが、僕の思う面白さのポイントです。


皆さんはどんなスタイルで実施していらっしゃるのでしょう。この「読書会ポータル」の
全国読書会情報 リンクも参考にしてみるのもいいかもしれません。

「読書会」というスタイルは『ジェイン・オースティン・・・』みたいに、ホームパーティー
文化の延長線で定着するのではなく、日本では、やはりガラパゴス的進化を見せる
のでしょうかね。それはそれで興味深い。


「婚活読書会」とか、「合コン読書会」とか、「立ち飲み読書会」とか
「読書会ビュッフェ」とか、コミュニケーションのスタイルへ派生する可能性もあるし

「読書会向け」のサービスもできるでしょう。ピザ屋の「読書会割引」とか
「読書会専用デリバリメニュー」とか、「読書会向けBGM」とか・・・。

はたまた「読書会で成功する」とか「読書会で受験に勝つ」とか誰かが言い出すのは
間違いありませんし

「読書会コンサルタント」と名乗る人も出てくるでしょう。


いずれにしても、細分化していろんなジャンルに派生してかなり面白いことになっていく
だろうなと思わせてくれます。

また、そこに著者がリアルに登場するのは不思議でもなんでもない。
著者自身が主宰する「読書会」も珍しい存在ではなくなる。

それから、本屋という専門店が「読書会」というスタイルと連携して、ワクワクするショー
ケース的な提案をしてくれる

・・・・というのが、僕が思い描くこの先の展開です。そうなったら楽しいですね。

音楽産業でいうところの、アーティストとCDと、コンサートと夏フェスとCDショップとCDメーカー
のこの10年くらいの関係と変化をなんとなく思い浮かべながらこのコラムを書いています。


最後に、「読書会」というキーワードでググりますと
このサイト「読書と読書会、そしてその周辺」がトップ、、2番目には「ジェイン・オースティン
の読書会 - オフィシャルサイト」3番目に「白水社 : 読書会ノススメ」がきます。


まだまだ変化しそうでしょ?ね、読書会って!《Y》

読書・読書会関連コラム  posted on 2009年08月09日 : コメント (2) / トラックバック (0)

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コメント

読書会を見学希望します。できれば参加させて頂けたら幸せです。日本近代文学が好きです。映画と落語が楽しみ、野菜作りと川柳を習っている52歳の普通のサラリーマンです。

投稿者 平田 和雄 : 2010年04月13日 12:54

今頃コメントに気がつきました!
よろしければお問い合わせフォームからご連絡ください。
●●

投稿者 寺田 : 2010年05月09日 07:13

コメントしてください

※参加希望の方はコメント欄に書き込まず、主催者の方に直接ご連絡ください。





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